ー最後に、21世紀の激動の時代を生きる子供たちに贈る言葉をお願いします
「自分の武器を持ちなさい」ですね。常々生徒たちにも言っていますが、それには自分で学ぶこと。誰も授けることはできません。正直、卒業生には社会で活躍し、成功してほしいですね。前にお話ししたコンピテンシーが武器と考えていますから、すべてではなくてもいくつかは自分のものにしてほしい。「三田国際を社会で活躍するための武器なしでは卒業させないぞ!」というのが我々の強い思いです。
ー最後に、21世紀の激動の時代を生きる子供たちに贈る言葉をお願いします
「自分の武器を持ちなさい」ですね。常々生徒たちにも言っていますが、それには自分で学ぶこと。誰も授けることはできません。正直、卒業生には社会で活躍し、成功してほしいですね。前にお話ししたコンピテンシーが武器と考えていますから、すべてではなくてもいくつかは自分のものにしてほしい。「三田国際を社会で活躍するための武器なしでは卒業させないぞ!」というのが我々の強い思いです。
ー先生の力量も上げていかなければなりませんね
わが校では先生の研修が非常に多いのです。本校の教育の柱である相互通行型授業、思考型授業を、先生同士で模擬授業する研修がメインになります。そして、生徒を魅了し、学びの面白さに目覚めさせるような授業をするために、さまざまなアイディアが飛び交い、熱い議論が沸き起こり、常に切磋琢磨する環境になっています。
また、生徒の進路希望を実現させるために、先生が大学入試問題に取り組む研修もあります。当初「ペーパーテストしましょうか」と予告なしに試験用紙を配ったときは、「一体何をさせる気だ」と先生方全員が固まったものです。しかし、私が「平均点を下げないように頑張ります」と一緒に試験問題を解くこともあって定着し、回を重ねるごとに先生方の自信が増し、職員室がものすごくヒートアップし、その情熱が伝わって生徒も面白いのだと思います。
一方、研究職にあった人たちも、先生として勤務しながら本校で研究を続けています。授業内容は、生徒が楽しければどこまで追求しても、生徒も喜んで研究に加わり、必要な化学式も自然に覚えて論文も読みこなします。高校になると研究論文を書き、年齢制限がないので学会で発表する生徒もいます。
ー生徒がみんな、ものおじせずに積極的にプレゼンするのはなぜ?
三田国際学園の学びの姿勢は「貢献」、そして「共生」を基本にしています。教えてもらうのを待つのではなく、自分で考え、意見を表明することが全体の学びに貢献するという考えをことあるごとに語り、強調しています。
また、持続可能性の本質は共生です。入学時合宿で、排他的でない、平等である、誰でもリーダーになるチャンスがある、人と違うのが当たり前等、共生の考えを徹底的に教え込み、この学校ではそれが担保されるのです。
先生方は生徒の探求心を刺激する問い(トリガークエスチョン)を常に工夫しています。唯一の正解を求めるのではなく、自分独自の意見が求められる問題ですから、間違って恥をかきたくないという消極的な思いはなくなります。そしてプレゼンすると独自性を先生が評価し、みんなが拍手するという流れ。プレゼンは誇らしい心地よい行為として定着します。
その結果、うちの生徒は白紙問題に強いのです。自分で組み立ててどんどん論理展開できますから。
ー早速ですが、三田国際学園がなぜこんあにも早く人気校になったのでしょう。その背景から伺いたいのですが。
まず、学校説明会では大学受験の話は一切しませんし、質問もほとんど出ません。大学受験が目的ではなく、わが子に本物の力をつけたいと望む方々が参加しているのです。特に社会の第一線で働く保護者の方々には「有名大学を卒業しても、それだけでは必ずしも成功の保険にはならない時代になった」と考えるようになり、「わが子の成長性が花開く学校があるのでは」と心から求めており、そんな保護者層にヒットしたのだと思います。
ー三田国際学園の教育目標とは?
本来の教育目標は、旧来の「覚えなさい」という一方通行型の授業ではなく、「考えなさい」という相互通行型授業で社会に出て活躍できる資質を育てること。その資力(能力)を共創や創造性、リーダーシップ等12のコンピテンシーとして、常日頃から先生方にこのような力を育ててくださいとお願いしています。コンピテンシーを鍛えるために、すべての教育シーンがあるともいえます。
ー保護者や生徒からは、どのような声が上がっていますか?
私は、保護者面談を大切にし、できるだけ多くの新入生保護者と面談しています。保護者の方から「うちの子は、学校が楽しいから休みたくない、夏休みもなければいいと言っています」という話を耳にし、「私も中学生だったらこの学校に入りたかった」とおっしゃる保護者の方も多く、嬉しいですね。保護者の方々のアンケートからも入学満足度の高さがううかがえます。